日本だけでも感染者が20万人を超えた新型コロナウイルス感染症。その流行は、高齢者や介護・医療の現場を支える人にとって、大きな脅威であり続けている。そんな中、ようやくワクチンの実用化が現実味を帯び始めた。ただ、そのワクチンに漠然とした不安を抱く人も少なくない。事実、ケアマネジメント・オンラインが会員に緊急アンケートを実施したところ、ケアマネジャーの9割超が、新型コロナウイルスのワクチンの安全性に不安を覚えているという結果が示された。
ケアマネジメント・オンラインでは12月8日から14日にかけて、アンケート調査を実施。居宅介護支援事業所に勤務する760人のケアマネから回答を得た。
■「すべての利用者に接種を勧める」は、3割弱
担当する利用者に新型コロナウイルスのワクチンの接種を勧めるかどうかを尋ねたところ、「すべての利用者に勧めると思う」は28.7%にとどまった。「勧める利用者とそうでない利用者がいる」は33.3%、「今はまだ分からない」は26.6%、「誰にも勧めないと思う」は11.4%だった。
また、自分自身が接種したいかどうかの質問では、「思う」と答えたケアマネは50.3%にとどまった。
新型コロナウイルスのワクチンの接種に対し、居宅介護支援事業所のケアマネが、ためらいや不安を感じていることが垣間見える結果といえる。
さらにワクチン接種について心配していることを複数回答で尋ねたところ、95%が「ワクチンの安全性」(副作用)を挙げた。次いで多かったのは「高齢者や基礎疾患がある人にも効果があるかどうか」(62.2%)、「効果の持続期間」(57.4%)などだった。「心配なことはない」と答えたケアマネは0.9%だけだった。
調査の詳細は、こちら