介護保険の対象外の製品を利用者らに勧めたことのあるケアマネジャーが全体の7割超に上ることが、富士経済が行った意識調査で分かった。製品別で見ると、介護シューズやリハビリシューズなどの高齢者向けの靴が最も多かった。
調査は今年5月、ケアマネの仕事に従事する成人の男女499人を対象にインターネット上で実施。利用者やその家族に介護保険外の製品を勧めた経験の有無を尋ねたところ、全体の76.8%に当たる383人が「ある」と回答した。
製品別では、介護シューズやリハビリシューズ、GPSシューズなどの高齢者向けの靴が64.5%(247人)=グラフ=で最も多く(複数回答)、推奨した理由としては、「浮腫や外反母趾などの具体的な症状があった」「履きやすさ、転倒防止、必要性の高さ」などが挙がった。
また、利用者やその家族に介護保険外のサービスを勧めた経験のあるケアマネは77.4%(386人)に上った。サービス別では、「食事宅配サービス」が74.6%(288人)=グラフ=でトップで(複数回答)、その理由としては「調理困難・負担軽減・利便性の向上」「栄養対策・食事管理目的」「安否確認・独居対策」などがあった。
■不足の製品・サービス、「見守り」が最多
介護関連で不足している製品やサービスを複数回答で聞いたところ、「独居高齢者・認知症高齢者の見守り」が66.7%(333人)で最も多く、以下は「認知症の予防・改善」(201人)、「フレイル予防」(163人)などと続いた=グラフ=。