「レモンバーム」というシソ科のハーブを用いて、認知症の予防効果を検証するプロジェクトが、金沢大学ではじまった。
(レモンバーム プレスリリースより)
主導するのは、医薬保健研究域医学系脳老化・神経病態学(神経内科学) 山田正仁教授らの研究チーム。「能登ロスマリン酸認知症予防プロジェクト」という名称で、能登の七尾市周辺地域の65歳以上79歳以下の認知症の診断を受けていない人を対象に行う。
アルツハイマー病の脳では、アミロイドβというたんぱくが凝集することが知られる。
研究チームは、天然ハーブに含まれるポリフェノール類が、アミロイドβの凝集を抑制する作用に注目し、数十種類のポリフェノールを比較。すると、ロスマリン酸に最も優れた効果が認められたため、ロスマリン酸を豊富に含むレモンバームの抽出物を用いることとなった。
ロスマリン酸を含有するハーブ抽出物による認知症予防介入は世界初。この研究で認知症予防効果を示すことができれば、安全で経済性が高い食品化合物による認知症予防法として確立することが期待できるという。
金沢大学では、プロジェクトへの参加者を募っている。