東京都小金井市のNPO法人UPTREE(アップツリー)は、6月1日、家族介護者の支援を目的とする「介護者手帳」を発行した。
家族の介護や看護を理由とした離職・転職者数が年間10万人以上にのぼり、「介護離職ゼロ」が叫ばれるなか、家族介護者を支える活動や仕組みの整備が急務となっている。
そうした状況を受け、小金井市で認知症カフェやケアラーズ(介護者)カフェを開催するNPO法人UPTREEでは、家族介護者をサポートするツールとして「介護者手帳」を作成。手帳は、家族介護者へのインタビューに基づいて開発し、とりわけ認知症高齢者を介護する人の戦略と準備を意識したという。「先が見えない」という介護の不安を解決するため、介護ロードマップで全体の流れを把握できるようになっているほか、フローチャートやリストに記入することで、介護の内容を見える化したことが特徴だ。
同法人では、介護者が記録することに特化した手帳は初の試みであり、家族介護者の負担軽減に役立ててほしいとしている。「介護者手帳」は、同法人の個人会員または法人会員に頒布。電子書籍版もある。
◎NPO法人UPTREE プレスリリース
http://uptreex2.com/cms/wp-content/uploads/2016/05/img198.pdf