8月25日、日本版CCRC構想有識者会議が開かれ、中間報告がとりまとめられた。日本版CCRCは、名称を「生涯活躍のまち」とすることに正式決定した。
CCRC構想とは、高齢者が元気なうちに地方へ移り住み、第2の人生を地域住民と交流しながらアクティブに過ごすための地域づくりのこと。医療・介護が必要な状態になっても、継続的なケアを受けながら、人生の最終段階まで尊厳ある生活を送ることができる。
米国で先行しているこの取り組みを日本にも普及させるため、政府主導の話し合いが重ねられていた。
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中間報告では、本構想の推進は、地方創生の観点から、地方公共団体が進めていくことが適当であるとの考えが示された。具体的には、地方公共団体が策定する「地方版総合戦略」において、地方への住み替え支援事業として規定されたものを制度の対象とする。
実現に向けてまず地方公共団体は、地域の特性や強みを活かした構想の基本コンセプトを固め、構想案をとりまとめる。この構想案に基づいて適切な事業主体を選定し、事業主体は構想案に基づく事業計画を策定して事業化に取り組む。事業主体は、民間企業や医療・社会福祉法人、大学、NPO、まちづくり会社(第3セクター)などを想定する。
一方、国は、構想の具体化プロセスに関する「手引き」を策定し、普及をはかる。また来年度には新型交付金を創設し、先駆的な取組みには財政面でのバックアップも行っていく。
本構想は、年末に最終報告を取りまとめ、遅くとも来年度中に推進意向のある地方公共団体においてモデル事業を開始する予定だ。
◎「生涯活躍のまち」構想(中間報告)
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/sousei/meeting/ccrc/h27-08-25-chukan.pdf