
介護が必要になったら介護保険を使って負担の軽減をし、各種サービスを使って家族以外の人から介護を受けることや外出して他の利用者さんと一緒に過ごすことに慣れ、ショートステイ(短期入所)を利用して自宅以外での宿泊に慣れ、ゆくゆくは入所。
このようなイメージが、ご家族にとってもご本人にとっても、環境の変化が緩やかでストレスが少なくなると思います。
その中で、介護老人保健施設(老健)の活用方法についてお伝えします。
老健は下記のように利用され、在宅と病院・施設の中間施設と呼ばれます。
▼病院から退院するのだけれど、すぐに在宅では生活できるか心配。
▼通所でお世話になっているけれど、家族が少し休息したい。短期入所と、通所を組み合わせて利用し、長期利用に移行していきたい。
▼在宅で生活していたけれど、大変になってきたので、ご本人にはリハビリをしてもらい、ご家族は休息。再び在宅に戻るのか、別な施設を探すのかを決める猶予期間にしたい。
中間施設をまずは期間限定で利用し、やはり在宅は厳しいということであれば、有料老人ホームや特別養護老人ホームなどへの移行を検討する。このような流れを作れたら、ご本人の残された機能を少しでも維持し、場合によっては改善することができるかもしれません。
また別な側面から言わせていただくと・・・、
高齢者の方はたくさんのお薬を飲んでいます。認知症が進むと、問題行動を抑えるという目的で病院から向精神薬が出されることも少なくありません。
看護師の友人は、関わり方によって問題行動の多くは抑えることができるのに、向精神薬によって少なからずその人らしさが抑えられてしまうということが残念だと言っています。
そういう面からも、介護のプロに介入してもらうことは価値がありそうです。
またその友人が言うには、処方されているお薬の内容を見たときに、利益を目的にしているように感じることが少なくないそうです。
その点、介護老人保健施設は介護保険料で医療もすべてを賄うことになっていますので、薬代は施設が負担することになります。
病院が併設されていなければ受診や内服薬の費用が施設側に流れることはないので、老健のコスト削減が不要な薬をやめることにつながるとも言えます。
特養に比べれば待機者も少ない老健。本格的な長期入所前の選択肢として有効かもしれませんね。




