入所施設と認知症

100歳以上の方が5万人を超えたと厚労省から発表がありました。

第1次ベビーブームの団塊世代の方々が高齢者になられて、高齢化率も急激に上がりました。


先日行われた「認知症ケアの最前線-三好春樹+宅老所よりあい講演会」の中で、下村恵美子さん(宅老所よりあい)は最近の高齢者を見ていて、薬漬けになっているのが気になるとおっしゃっていました。そして、「必要なのは、認知症ケアというよりも常識を取り戻したケア」という言葉を述べられ、会場中が同じ思いに包まれました。

リハビリに向けて、拘束もしない、内服も不要なものは止めていく。その代り、目と手が届かなくて、あざができることもあるかもしれない。その時には、状況やなぜそのようなことが起こったのかを説明します。

そういう施設と、危ないからベッド柵。危ないからミトン危ないから薬。という施設。危ないから薬という言葉が腑に落ちない方もいらっしゃるかもしれません。夜眠れないから。日中不安定でそわそわして落ち着かないから・・・。内服で解決しようとする施設が多々あります。

前者のような施設では、そのような目的で飲んでいた薬をすべてやめると、本来のその人らしさが戻ってきます。

そわそわしていたのはむしろお薬のせいだったりもします。
沢山の薬を飲むと、何がどんなふうに作用しているのかが分からなくなってしまうからです。

そわそわするには理由があります。

認知症の方には便がしたいけど、自分の体で何が起こっているかが認識できないために、ただ、不安になったり、痛いという感覚から逃げるために、身の置き所のない動きをとる方が見られます。

熱が出ていてもそうです。体に起こっている変化が理解できないために、表現としてはびっくりするような方法をとる方がいらっしゃいます。

そんな時、こちらが予測して熱を測ったり、便の出具合を確認していくと理由がわかるので適切に対処できるのです。すると「問題行動と呼ばれるもの」は無くなって行きます。


私たちが問題行動ととらえるだけで、本人にとっては理由のあることがたくさんあります。

その人らしくあることを支えていくという認識の必要性を、多くの方に感じ取ってほしいです。

K・K
介護相談員、看護師・保健師。 病気にならないために、その人がその人らしく生活できるようにをモットーに日々活動しています。
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