東京都、感染性胃腸炎の流行警報を発令!――ノロウイルス集団感染頻発中

東京都は、12月22日、ノロウイルスなどの感染性胃腸炎の都内の患者報告数が、流行警報基準を超えたと発表した。流行警報基準とは、20人/定点を超えた全ての保健所の管内人口の合計が、東京都の人口全体の30%を超えた場合を指す。

■発生状況:都内264小児科定点医療機関からの報告による第50週(12月12日〜18日)の患者数は20.1人/定点。患者報告数が20.0人/定点を超えたのは都内31保健所中11保健所で、管内人口の合計は東京都全体の39.5%になる。
今シーズンの都内の施設における集団発生は、12月21日までに44件把握されている。
感染性胃腸炎とは、主にウイルスなどの微生物を原因とする胃腸炎の総称。原因となるウイルスには、「ノロウイルス」、「ロタウイルス」、「サポウイルス」、「アデノウイルス」などがあり、主な症状は腹痛・下痢、嘔吐、発熱など。「ロタウイルス」、「アデノウイルス」による胃腸炎は、特に乳幼児に多く見られる。
これらの胃腸炎は、症状のある期間が比較的短く、特別な治療法がないことから、ウイルス検査を行わず、流行状況や症状から「感染性胃腸炎」と診断されることもある。

都内では今週に入り、30名以上の集団食中毒が2件報告されており、いずれも飲食店で出された食事が原因とみられている。忘年会・新年会など宴会の続くシーズンは、感染者も急増するため、いつも以上に手洗い・消毒などを励行したい。

■原因と感染経路
ノロウイルスによる感染性胃腸炎は、ヒトからヒトへの感染と、汚染した食品を介しておこる食中毒に分けられ、次のような感染経路がある。
・感染した人の便や吐物に触れた手指を介してノロウイルスが口に入った場合
・便や吐物が乾燥して、細かな塵と舞い上がり、その塵と一緒にウイルスを取り込んだ場合
・感染した人が十分に手を洗わず調理した食品を食べた場合
ノロウイルスを内臓に取り込んだカキやシジミなどの二枚貝を、生または不十分な加熱処理で食べた場合

■感染性胃腸炎の治療:
ウイルスを原因とする感染性胃腸炎への特別な治療法はなく、つらい症状を軽減するための処置(対症療法)が行われる。乳幼児や高齢者では下痢等による脱水症状を生じることがあるので早めに医療機関を受診することが望まれる。特に高齢者は、誤えん(吐物が気管に入る)により肺炎を起こすことがあるため、体調の変化に注意が必要となる。嘔吐の症状がおさまったら少しずつ水分を補給し、安静に努め、回復期には消化しやすい食事をとるよう心がけること。

■予防のポイント:
感染性胃腸炎の予防で最も大切なのは手洗いとなる。特に排便後、また調理や食事の前には石けんと流水で十分に手を洗うことが望ましい。
便や吐物を処理する時は、使い捨て手袋、マスク、エプロンを着用し、処理後は石けんと流水で十分に手を洗うこと。また、カキなどの二枚貝を調理するときは、中心部まで十分に加熱すること。(中心温度85度、1分以上の加熱が必要)

■問い合わせ:
東京都健康安全研究センター微生物部疫学情報室
電話 03−3363−3213
福祉保健局健康安全部感染症対策課
電話03−5320−4485

◎東京都

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