ある日突然、始まってしまう在宅介護。そして始まってしまえば、いつ終わるか、はっきりわからないまま、毎日、介護と向き合わなければならない-。それだけに、心がむしばまれてしまう要介護高齢者や家族介護者も少なくない。ケアマネジメント・オンラインの調査では、ケアマネジャーの半数あまりが利用者やその家族から「死にたい」と打ち明けられていたことが分かった。
ケアマネジメント・オンラインでは、11月1日から4日にかけて、会員に調査を実施。居宅介護支援事業所のケアマネ551人から回答を得た。
利用者や家族から「死にたい」と言われたり、自殺を図られたりしたことがあるかどうかを尋ねたところ、55.9%が「ある」と答えた。
ケアマネにとって、死を思うほど追い詰められた利用者やその家族を担当することは、それほど珍しいことではないことが改めて裏付けられた。
■ケアマネがより高い関心を示すのは「家族の精神状態」
また、利用者や家族のうつ病について、どの程度の問題と思うか尋ねたところ、本人のうつ病も、家族のうつ病も、深刻な問題ととらえるケアマネが多数を占めた。=グラフ=。
ただ、本人のうつ病については65.3%が「とても問題と思う」と回答した一方、家族のうつ病については、80.9%が「とても問題と思う」と答えており、ケアマネは本人を支える家族の精神状態に、より強い関心を持っていることが示された。