10月1日から、訪問介護を対象に新たなケアプラン検証(新プラン検証)が始まった。しかし、その基準を知らなかったり、検証対象になるかどうかを確認していなかったりする居宅介護支援事業所も存在する。いわば新プラン検証に「未対応」な事業所だが、ケアマネジメントオンラインの調査で、居宅介護支援事業所の4カ所に1カ所は「未対応」という結果が示された。
居宅介護支援事業所のサービス費の総額が区分支給限度基準額の7割以上で、全体の6割以上を訪問介護が占める場合、その事業所は保険者の要請に応じて、ケアプランの届け出など行わなければならない。厚労省は、この対象となるのは、すべての居宅介護支援事業所の3%程度と見積もっている。
ケアマネジメントオンラインでは9月21日から30日にかけてアンケート調査を実施。333人のケアマネから回答を得た。
■新プラン検証「対象になる」は14%
所属する事業所が新プラン検証の対象になるかどうかを尋ねたところ、最も多かったのは「対象にならない」の61%だった。一方、「対象になる」は14%で、厚労省の見積りよりも高い割合が示された。
また「対象になるかどうか、確認していない」は20%。「検証の基準を知らなかった」は5%だった。=グラフ=
25%の事業所が新プラン検証に「未対応」だったといえる。
■数多く寄せられたのは、新プラン検証への厳しい批判
自由記載では「訪問介護の利用を抑えながら介護離職ゼロを目指すって…国は何がしたいんだか…」(三重、50歳代女性)や「訪問介護だけが対象になっていることが理解できない」(埼玉、50歳代女性)のように、訪問介護を対象とした検証そのものを厳しく批判する声が数多く寄せられた。
また、事業所が新プラン検証の対象になると答えたケアマネからは「正当な理由があるので要請には堂々と応じます」(東京、70歳代性)や「対象になるケースはあるが、そのようなプランになっている理由は明確にしてあり、正当な理由になっているので問題にならない」(長野、60歳代男性)といった声が寄せられた。