ワクチンから取り残される在宅の利用者…その理由は?

13日、政府は65歳以上の88%が新型コロナウイルスワクチンの2回目の接種を終えていると発表した。その一方、在宅の要支援・要介護者の中には、接種したくてもできない人が一定数いることもケアマネジメントオンラインの調査で分かった。ならばなぜ、在宅の現場では、ワクチン接種から取り残される人が出てしまっているのか―。

■特に目立つ理由は「接種会場に行けない!」
ケアマネジメントオンラインの調査に寄せられた声では、「接種会場に行く手段がない」「接種会場へ行くのが困難な身体状態で、かかりつけ医も遠く調整がつかない」「自宅で寝たきりで接種会場までいけない」など、望んでも接種できない理由として、接種会場までの移動の難しさを上げる声が目立った。

■あまり行われていない?訪問による接種
自宅から動くのが難しい人について厚生労働省は、医師の訪問による接種を推奨している。しかし、「訪問診療を受けているが、来院でしか接種できない」や「訪問診療医による接種ができない」「訪問診療のクリニックが接種対応していない」など、訪問による接種が十分に行われていないことを示唆する声も数多く寄せられた。

中には「独居の寝たきりで酸素吸入をしている。保険者に相談しても往診での接種がかなわず、会場へ出向くよう指導あった」といった声もあった。

■まだ目立つ「予約が取れない」
さらに、「インターネットができないため、電話で何度もコールセンターにかけたがつながらなかった」「予約が取れない。予約をしていたが直前に体調を崩して接種できず、予約の取り直しが出来ていない」など、接種の予約が取りにくいことを指摘する声も少なくなかった。

そのほか、「家族がなかなか動かない」「接種券は届いているが家族が協力的でない」のように、家族が接種に非協力であるため接種できないとする声も。また「医師の許可がない」「医師の判断で見送った」のように医師の勧めで接種していないとする声もあった。

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