来月23日に開幕予定の東京五輪・パラリンピックについて、開催に反対するケアマネジャーが全体の半数超に上ることが、ケアマネジメント・オンラインが行ったアンケート調査で分かった。
調査は5月28日~今月2日にインターネット上で行われ、ケアマネ会員138人から回答を得た。東京五輪・パラリンピックの開催の賛否を尋ねた結果、全体の55%に当たる76人が「反対」と答え、「賛成」の32人を上回った。残る30人は「どちらとも言えない」と回答した=グラフ=。
■「見ることを目標にしている人がいる」との声も
調査では、それぞれ回答した理由について、ケアマネの視点から自由記載でコメントを求めた。
「賛成」と回答した人からは、無観客を条件に開催を容認する意見が多く出た。また、「見ることを目標にしている人がいるため、無観客で感染予防対策も万全にして開催してほしい」(青森、40代女性)、「2度目の東京オリンピックを楽しみに、テレビを買い替えて待ち望んでいる高齢者の気持ちをくみたい」(福岡、50代男性)と、観戦を心待ちにする高齢者への配慮を望む声も上がった。
これに対して反対派からは、「感染拡大が心配」(東京、60代男性)や「感染のリスクが大きすぎる。もう少しワクチン接種の状況が進んでからの方がよいのでは?」(鳥取、40代男性)など、感染拡大を懸念する意見が多く、「病床数や人員も含めた医療体制が整っていない中で開催しても、国民の納得を得ることは難しいと思う」(大阪、30代男性)との指摘もあった。
一方、「どちらとも言えない」の回答者からは、「感染拡大は避けたいが、ここまで頑張ってきた選手や関係者を思うと簡単に答えられない」(富山、50代女性)や「選手の気持ちを考えると、一概に反対!とは言えない。ただ、パブリックビューイングのようなイベントは、全く必要ないと思う」(埼玉、同)と、選手への複雑な思いがにじむコメントも出た。