「介護離職ゼロ」の実現に向け、厚生労働省は、ケアマネジャーが仕事と介護の両立支援について学ぶための研修カリキュラムを作成し、ホームページで公表した。同省では、年度内に都道府県や市町村に配布した後、今年秋頃から、研修カリキュラムを使ったケアマネ向けのセミナーを全国で開催したい考えだ。
2019年6月に閣議決定された規制改革実施計画では、「ケアマネジャーが、就労している家族の勤務実態も踏まえてケアプランを作成できるよう、セミナーの開催やその受講を評価する仕組みを通じて、ケアマネジャーへの情報提供や支援を行う」ことが盛り込まれており、研修カリキュラムの作成は、セミナーの開催に向けた取り組みの一環。
研修カリキュラムは全176ページ。▽家族が就労している場合の支援の視点▽両立支援制度の活用も踏まえたケアマネジメントの方法▽家族介護者の仕事との両立を踏まえたケアマネジメントの事例検討―について、具体例を交えて解説しており、付属の研修資料などを活用して、ケアマネ個人が学習することもできる。
既存の法定研修でも、家族支援や育児・介護休業法について学ぶ機会があることから、同省では、任意研修などで自治体に活用してもらうことを想定している。