新型コロナウイルスの感染が広がる中、現場で奮闘する介護従事者をねぎらうため、国が1人最大20万円支給している慰労金について、ケアマネジャーの1割が受け取っていないことが、ケアマネジメント・オンラインが行ったアンケート調査で分かった。
調査は1月29日~2月5日にサイト上で行われ、会員のケアマネ145人から回答を得た。
慰労金を受け取ったかどうか尋ねたところ、「受け取った(受け取る予定)」と回答したケアマネは86%に上った一方、「受け取っていない」が11%を占めた。残る3%は、支給の「対象外」だった。
■受領は「事業所の考え方で変わる」
「受け取っていない」と答えたケアマネからは、「家内の事業所では出る予定だが、私の勤めている事業所ではそんな話は一切出ない」(神奈川、50代男性)、「誰のための慰労金ですかね。事業所の考え方で変わる」(鹿児島、60代男性)などのコメントがあった。
また、「受け取った(受け取る)予定」と回答したケアマネからも、「ありがたく受け取りましたが、ボーナスが下がったので、足しになった程度です。頂けたことはとてもうれしいことですが…」(埼玉、40代男性)、「今なお続くコロナ感染拡大。まだまだ大変な思いをして訪問・対応しているのに、1回きりなのは残念」(沖縄、50代男性)といった不満の声が出た。
介護従事者への慰労金をめぐっては、支給率が昨年10月末時点で72%にとどまっている。厚生労働省は先月12日付で行った事務連絡で、やむを得ない事情で申請期限を過ぎた場合でも、慰労金の対象者に確実に支援が行き渡るよう、都道府県側に柔軟な対応を求めた。