ニッセイ基礎研究所は11月24日、レポート「利用者負担なしにケアマネジメントの質の向上はありえない」の中で、居宅介護支援費の利用者負担には賛成である意向を示した。
レポートは同研究所の阿部崇研究員がまとめたもので、議論中の介護保険改正案について「至極まっとうな改正項目が久しぶりに示されたとの印象を受ける」と肯定している。
氏によると、訪問介護や通所介護などの在宅サービスや、特養などの施設サービスでは利用者負担となっているのに、居宅介護支援費が利用者負担にならないのは不思議という。また、「低所得高齢者層の負担増につながる問題は確かに存在する」としたうえで、介護保険施行から10年が経った今、新たに見直す必要があるとの見解だ。
一般的に物品やサービスには費用が発生し、消費者・利用者からの評価を得ることで質の向上に繋がる。利用者が費用負担することでケアマネジメントの質が評価されることは反対するようなものではないとまとめている。