新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、居宅介護支援事業所などケアマネジャーが働く事業所も、“自衛”に乗り出している。ケアマネジメント・オンラインの調査では、ケアマネが働く事業所の約半数が他の事業所からの営業訪問を制限していることが分かった。また、7割余りのケアマネは病院や地域包括支援センターに出向く機会を減らしていた。
■営業訪問への制限、約半数が実施しているが…
新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえ、営業のために訪問してくる事業者への対応を変えたかどうかを尋ねた質問では、49.3%が変えたと答えた。
逆に言えば、今回の調査が行われた4月6日から9日までの段階では、ケアマネが所属する事業所の半数余りは、新型コロナウイルスの感染が拡大している中でも、営業のための訪問を制限していなかったことになる。
訪問営業への対応を変えたと答えたケアマネに具体的な取り組みを尋ねたところ、最も多かったのは「挨拶のみで、話し込まない」の34.0%。以下は「資料のみ置いてもらうようにしている」(23.5%)、「電話やファクスでのやり取りに限定」(14.2%)、「基本受けないようにしている」(12.5%)の順となった。=グラフ1=
■病院や包括への訪問を控えるケアマネは7割余に
地域包括支援センターや病院などへの訪問頻度について尋ねた質問では、「減らした」が41.0%、「少し減らした」が32.0%。73%の事業所が訪問を控えていた。「変わらない」は26.3%だった。=グラフ2=
さらに、地域包括支援センターや病院の対応が変わったと感じているケアマネは57.2%いた。
対応が変わったと答えたケアマネからは、「一切面会出来ない」「病院では面会制限、危篤でも人数制限された」など、病院での面会制限が強化されていることを指摘する声が多く寄せられた。地域包括支援センターの対応の変化としては、研修や講習会の中止を指摘する声が多かった。また、「地域包括支援センターからの新規依頼がなくなった」といった声も寄せられた。