診察や処方、決済までをインターネット上で行う「オンライン診療」。まだ十分に普及していないものの、通院にかかる時間を減らせる上、院内感染や二次感染の心配がないなどのメリットがある。このオンライン診療について、ケアマネジャーの8割近くは感染予防のためにも利用者らに勧めたいと考えていることが、ケアマネジメント・オンラインの調査で分かった。
オンライン診療については、対面診療と組み合わせるなど一定の条件を満たせば公的な医療保険の対象となる。ただし、2019年度の厚生労働省の調査によると、その実施率は病院では24.3%、診療所では16.1%にとどまっており、十分に普及しているとはいえない状況だ。
ケアマネジメント・オンラインでは2月25日から27日にかけて、会員にアンケート調査を実施。683人から回答を得た。
医療機関を受診することにより、利用者やその家族らが新たな病気に感染してしまうリスクが気になるかどうかを尋ねた質問では、気になる(「とても気になる」と「少し気になる」の合計)は89.0%に達した。
また、感染を予防するためオンライン診療を使えるとしたら利用者に勧めるかとの質問には、「勧めたい」が60.6%、「ぜひ勧めたい」が14.9%となった。オンライン診療に前向きなケアマネが8割近くに達したことになる。一方、「あまり勧めたくない」は20.1%、「勧めたくない」は4.4%だった。=グラフ1=
さらに、利用者やその家族がオンライン診療を希望する際、受診までのサポートができるかどうかを尋ねた質問では、「何かしらのサポートができる」と答えたケアマネが77.3%となった。=グラフ2=。