ケアマネの3割超、利用者家族の離転職に直面

ケアマネジャーの10人に3人は、利用者の家族が介護のために離職したり、転職したりしたケースに直面していることが、ケアマネジメント・オンラインの調査で分かった。また、利用者家族の7割は、各種の支援制度を活用せずに在宅介護を続けているという結果も出ており、「介護離職ゼロ」という政府の大方針からは、ほど遠い現実が浮き彫りになった。

ケアマネジメント・オンラインでは、1月15日から31日にかけて会員にアンケート調査を実施。1000人から回答を得た。

■離転職したり、その検討をしたりする家族「いる」は半数
担当している利用者の家族の中で、仕事をしながら介護をしている人がいるかどうかを尋ねた質問では、86.5%が「いる」と回答した。

また、利用者の家族の中に介護を理由に離職したり、転職したりした人がいるかどうかを尋ねたところ、「いる」は34.4%に。「検討している方はいる」(15.7%)と合わせると、ケアマネの約半数が、介護が原因で離職したり、転職を検討したりしている利用者家族と向き合っていることが分かった。=グラフ1=。


ケアマネが「介護離職した」という声も
自由回答では、次のような声が寄せられた。
「実際、仕事を辞めた方もいます。利用者は施設に入ったのですが、施設から呼び出されることが多く、施設の移動も考えています」
「離職後に相談される方が多く、辞める前に相談して欲しかったなぁと思うことがあった」
「両立できないで退職する方も何人かいた。かなり覚悟をしてやめた様子だった」

ケアマネ自身が仕事と介護の両立に悩んでいるという声もあった。
「自分自身も仕事と介護の両立をせざるを得ない状況です。フォーマル・インフォーマルな社会資源を有効に活用していく視点が必要と思います」
「自身も介護離職の経験あり」

利用者の家族が、介護休暇や時間短縮勤務、介護休業などの支援制度を使っているかどうかを尋ねた質問では、「使っていない」が65.5%で最も多かった。一方で「使っている」は16.5%にとどまった。=グラフ2=


支援制度の利用については、次のような声が寄せられた。

介護休暇などの制度があっても、勤務先の人員規模などを考慮すると取得は難しいと感じる」
介護、育児、病気治療、理由は何であれ、仕事と私事との両立はとても難しい。休めない正社員か、勤務時間の融通はきくが薄給で不安定なアルバイト職か、の二択しかないのは、本当につらいです」
「職場の理解や休暇など、もう少し利用しやすい環境になってほしい」
「仕事と介護の両立のためには、ケアマネジメントというより介護保険制度そのものの仕組みから考え直さなくてはならない。要介護度で使えるサービスがほぼ限定されてしまうから」

■相談内容の半数超「経済的に厳しい」
仕事をしている利用者の家族から相談された内容を複数回答で尋ねたところ、「施設に入れたり、サービスを増やしたりしたいが経済的に難しい」(57.4%)が最も多く、以下は「家族(兄弟、親族)の協力が得られない」(48.8%)、「業務の都合で、介護を理由に仕事を休むことができない」(43.5%)、「忙しくて自分の休みが取れない。疲れた…」(42.4%)などの順となった=グラフ3=。


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