厚生労働省は、新型コロナウイルスの感染拡大防止策の一環として、放課後児童クラブ(学童保育)の利用希望者が急増し、全員に対応するのが難しくなった場合、「介護職」や医療関係者の子どもを優先するよう都道府県などに事務連絡した。
政府は小学校などに休校を要請した一方、学童保育などには「原則開所」を求めている。その結果、学童保育の一時的な利用希望者が増加しており、事業所によっては対応しきれなくなることも想定される。
こうした状況を踏まえ厚労省は、特に優先して学童保育を利用できる対象者を定め、各自治体に事務連絡した。
厚労省の事務連絡では、保護者が「医療・介護職や保育士など社会的要請が強い職業等」に就いている場合、その子どもの学童保育の利用は優先されるとした。また、「低学年の児童など、発達の観点から配慮が必要と考えられる児童」については、保護者の職業にかかわらず、優先利用の対象になる。
■ケアマネの子どもは優先利用可能?
今回の事務連絡では、「介護職」にケアマネジャーが含まれるかどうかは明示されていない。そのため、ケアマネの子どもが学童保育を優先して利用できるかどうかは、各自治体の判断にゆだねられる。なお「介護職」の対象範囲について、ケアマネジメント・オンラインが厚労省に取材したところ、「(職種にかかわらず)仮に休んでしまうと、サービス提供への影響が大きい業務を担っている人が対象となる」(子ども家庭局子育て支援課)と回答した。