なんらかのトラブルを起こした有名人が、再出発を前にいったん介護現場で働く―。いわば“贖罪”(しょくざい)のために、介護現場で一時的に働く有名人の動向が、最近、相次いで報じられた。こうした風潮について、現場のケアマネジャーの半数余りは厳しい目を向けていることが、ケアマネジメント・オンラインの調査で明らかになった。
調査は1~7日に行われ、ケアマネ会員125人から回答を得た。
いわば“贖罪”のために介護の現場で働く風潮について尋ねたところ、「よくないと思う」が55%となった。「いいと思う」は22%、「わからない」は23%だった。=グラフ=
■「介護は罰ゲームではない!」など、激しい反発の声が多数
「よくないと思う」と答えたケアマネからは、「介護をなめるな、芸能界に戻るための罰ゲームみたいに考えるくらいなら、やらないでくれ」や「ふざけるな!真面目に働いている人に失礼だ!」「介護の仕事をバカにしすぎ!介護は罰ゲームじゃない!」など、激しい言葉で反発する意見が数多く寄せられた。
■業界のイメージダウンを懸念する意見も
また、「介護業界が反省や贖罪のイメージをもたれてしまう」や「介護業界は禊(みそぎ)の場ではないし、そんなだから『誰でもできる仕事』と言われるのだと思う」「『ご勝手に介護業界をおとしめないで下さい』と伝えたいです」など、業界全体のイメージダウンを懸念するケアマネも多かった。
■「介護を知ってもらうことは良いこと」「続けるならば…」
一方、「いいと思う」と答えたケアマネの中には、「一時的にでも介護の世界をのぞいてもらえることは良いです」や「どのような事がきっかけでも、介護を体で経験してもらうことが大切だと思います」などの意見を寄せた人もいた。
「わからない」と答えた人の意見では「大変な仕事、きつい仕事だとの理解にはなるかもしれないが、一時というのはどうなのか?と思う」や「謹慎期間限定ではなく、継続的に続けてほしい」などがあった。