ケアマネは「家族全体を支える視点を」―学会で白澤理事長

「第18回日本ケアマネジメント学会研究大会」が6~9日、仙台市内で開かれた。7日には、同学会の白澤政和理事長が登壇し、「今後のケアマネジメントを展望する」と題する特別講演を実施。この中で白澤理事長は、「8050問題などを考えると、65歳以上の人たちを支えるという今までの縦割りの発想から、そういう人たちを含めた家族全体を支えるという視点が大変重要になってくる」と述べ、世代を超えた支援の重要性を強調した。


特別講演で登壇した白澤理事長

要介護者や障がい者だけでなく、子育て世代や生活困窮者など、さまざまな課題に対応できる「丸ごと相談」の支援が求められる中、白澤理事長は「ケアマネジャーの家族支援は、単に個人を支援する、複数の個人を支援するだけでなく、両者の関係や家族と地域社会との関係をどのようにアセスメントし、支援していくかが求められる時代になってきた」と指摘した。

また、「私たちは得てして、要介護者を支えるのが介護者という発想で見てきたが、ケアラーも社会に生きる一人の市民だ。介護者にも自己実現がある。その支援をケアマネジメントがどうしていくのかが今、家族支援の中で求められている」とも語った。

さらに、ケアマネが地域包括支援センターと共同で地域づくりに関与する必要性にも言及し、「ケアマネジメントを介して、支援困難事例を地域ケア個別会議で議論し、累積した事例を地域ケア推進会議で解決して、地域の課題を明らかにし、その問題を諮っていく。こうした地域包括ケアシステムの構築によって、新たな地域づくりが展開されていくだろう」と述べた。

■10の有効性を最大限発揮せよ

白澤理事長はケアマネジメントについて、▽ワンストップでの対応▽利用者の権利擁護▽利用者の意欲を引き出す支援▽チームアプローチの推進▽介護離職の解消▽不要なサービス利用の排除▽災害時の対応▽介護リスクの予見と回避▽まちづくりへの貢献▽社会保障財源の抑制―の10項目の有効性があると指摘し、「10の有効性を最大限に発揮することで、ケアマネジメントが社会にとって必要不可欠なシステムとなり、ケアマネジャーも必要不可欠な人材となれる。ケアマネジメントが社会にこういう形で貢献できるということを、目に見える形で示すことが大変重要だ」と強調した。

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