心臓の血管の疾患や失明など、深刻な合併症を伴うにも関わらず、初期にはほとんど自覚症状がないことから「サイレントキラー」(静かなる殺人者)の異名がある糖尿病。65歳以上の人の5人に1人が罹患しているともされる一方、治療をしなかったり、治療を中断したりする患者が多いともいわれる。実際、ケアマネジャーの3割が、糖尿病やその前触れの高血糖を放置したままの利用者を担当していることが、ケアマネジメント・オンラインの調査で分かった。
ケアマネジメント・オンラインでは2019年1月25日から2月4日、会員のケアマネにアンケート調査を実施。488人の居宅介護支援事業所のケアマネから有効回答を得た。
糖尿病と診断されたり、血糖値が高いと指摘されたりしているにも関わらず、治療などの対応を取らずに放置している利用者がいるかどうかを尋ねた質問では、33.6%のケアマネが「いる」と回答。「いない」と答えたケアマネは55.2%、「わからない」は11.2%だった=グラフ1=。
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■重要な「食事療法」、でも難しいお菓子と主食の制限…
また、「糖尿病治療のために重要と思うものは何か」との質問(複数回答)では、「食事療法」が94.9%で最多となり、以下は「運動療法」(83.4%)、「内服薬」(76.2%)の順となった。「注射薬(インスリンなど)」は41.8%だった。
「食事療法」を行う上で難しい点は何かを複数回答で尋ねた質問では、「菓子制限」(69.6%)が最も多く、次いで多かったのは「主食制限」(64.6%)だった。「味付けの変更」が難しいと答えたケアマネもおおよそ半数(49.7%)いた=グラフ2=。
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