訪問先に駐車スペースが無い場合、事前に警察署から受ける駐車許可の申請について、厚生労働省は、介護やリハビリなどの関係団体に事務連絡を出した。警察庁の依頼を受けたもので、訪問介護や訪問リハビリなど、医療・介護の利用目的で簡素化されている手続き内容の周知を求めている。
高齢化の進展に伴い、在宅での医療・介護サービスの需要が増える中、警察庁は5年前、駐車許可の申請手続きを簡素化した。特に訪問診療などでは、緊急の対応を迫られるケースもあるため、申請時に必要な日時や駐車場所の記載について緩和し、1つの駐車許可で一定期間、複数の場所に対応できるルールに改めた。
また、既存の地図の活用など、駐車場所の見取り図を作成する際の負担も軽減したほか、駐車場所を追加する際の提出書類も削減。さらに、訪問先が複数の警察署の管轄区域にまたがる場合は、原則1カ所で手続きを行えるようにした。
同庁では、「駐車許可は、都道府県警察及び警察署ごとに、地域住民等の意見要望や地域の交通実態等に応じて行っているものであり、必ずしも全ての場合に許可が行われるわけではない」として、管轄する都道府県警察本部などへの問い合わせを呼び掛けている。