<リハビリ難民の選択肢>医療保険適用の訪問マッサージの可能性

日本訪問マッサージ協会では、「脳梗塞後遺症リハビリ難民」の患者が適切なリハビリを受けられるよう、健康保険が適用される訪問マッサージのサービスを提供している。
脳梗塞等で身体にまひが残っても、病院で十分なリハビリが受けられないまま半強制的に退院させられてしまい、在宅でも介護保険を使ったリハビリを受けられない例は多い。
医療保険の使える訪問マッサージをお願いしたい」という患者から同協会への相談は、昨年度比で3倍以上となっているという。

■「リハビリ難民」とは
昨今の医療制度改革や国の財政問題などもあり、病院内でのリハビリに日数制限が設けられた。そのため、回復期のリハビリを十分に行えないまま退院し、在宅介護の悩みはますます増えていく。全国保険医団体連合(保団連)は2007年に、全国で約4万5千人の脳血管疾患の患者のリハビリが打ち切られたというデータを発表した。そのデータ公開から6年経過した2013年現在では、全国200万人の「リハビリ難民」がいるとも言われている。

半強制的にリハビリを打ち切られた脳梗塞後遺症の患者の多くは、病院から退院した後、在宅でどのようなリハビリを継続すればいいのかという悩みを抱えている。一般的には退院後、在宅でリハビリを継続するには、
1. 患者自身や家族でリハビリを行う
2. 介護保険で通所リハビリデイサービス)に通う
3. 介護保険理学療法士の訪問リハビリを受ける

という選択肢がある。しかし、これらの選択肢の中には、

リハビリの素人である患者や家族では、効果的なリハビリができない。
・通所リハビリデイサービス)の場合は、集団リハビリになってしまうので患者に合った個別対応は難しいのが現状
理学療法士の訪問リハビリを受けたいと思っていても、そもそも訪問リハビリに対応している理学療法士の絶対数が少ない。また、患者の食事、風呂、掃除など生活に必要な介護保険サービスを優先的に使うため、訪問リハビリを利用するだけの介護保険の枠が残っておらず、利用できないケースが多い

といった、構造的な問題を抱えているのが現状。

医療保険の使える訪問マッサージ
そのようななか、上記のような悩みを抱えた「脳梗塞後遺症リハビリ難民」側から、日本訪問マッサージ協会に、「医療保険が使える訪問マッサージ」をお願いしたいという相談が急増している。

「訪問マッサージ」は、マッサージ師(国家資格保持者)が患者の自宅や介護施設まで訪問した上で治療を行い、介護保険ではなく健康保険が適用され、経済的な負担も少ないというメリットがある。
特に、「病院でもう少しリハビリが続けられたら」、「退院後の自宅での生活は大丈夫だろうか」、「家族に迷惑がかからないだろうか」という悩みを抱える「脳梗塞後遺症リハビリ難民」からの相談が急増している。
以下に該当する人は、一度、訪問マッサージという選択肢も考慮にいれてみてはどうだろうか。

リハビリが必要だが介護保険の枠が足りない
・訪問リハビリを利用したいが理学療法士が見つからない
・病院に行きたいが、ひとりでは通えない
・自費のリハビリでは高額で続けられない
・このままでは歩けなくなってしまうのでは、と心配
・痛みやしびれがひどくなってつらい

◎日本訪問マッサージ協会
http://www.houmon-massage.jp/

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