厚生労働省は12月20日、本年10月25日に実施された「第14回介護支援専門員実務研修受講試験」の実施状況を公表した。
それによると、受験者数145,529人に対し、合格者数は22,329人で、合格率15.3%は過去最低。合格率は平成10年度に実施された第1回試験の合格率44.1%をピークに年々低迷してきたが、これまで20%を切ることはなかった。ちなみに、過去5年間の合格率は、第10回22.8%、第11回21.8%、第12回23.6%、第13回20.5%。
職種別にみた合格者率は、介護福祉士66.9%、相談援助業務従事者・介護等業務従事者11.7%、社会福祉士10.9%、看護師・准看護師8.4%ほか。
今回の試験内容に関して、厚労省老健局振興課長の川又竹男氏は「問題が難しくなったわけでも、合格基準(正答率70%)を変えたわけでもない」と説明。震災の影響があったにせよ、受験者数は逆に増えており(第1回、第2回に次ぐ歴代3位の受験者数)、「合格率だけみれば、司法試験を上回る国内最難関の試験かもしれない」とコメント。
受験者のレベルが下がったとも受け取れる今回の結果からも、今後、介護保険制度におけるケアマネジャーの質を問われることは間違いなく、今回の結果を重く受け止めている川又氏は、「今後の方向性として、ケアマネジャーの養成、研修過程や資格のあり方に関する検討会を設置する」と語った。