株式会社マルハニチロホールディングスは、10月15日〜10月17日で、40〜59歳の男女に対し「40代50代の健康に関する調査」を実施し、1,000名の有効回答サンプルを集計した。おもな調査結果は以下の通り。
まず、全回答者1,000名に対し、現在の健康について聞いた。
現在の健康状態、体重、血圧、メタボリック・シンドロームについて聞いたところ、健康状態についてみると、全体では「よい」26.9%、「まあよい」52.1%、「あまりよくない」18.8%、「よくない」2.2%となった。
次に、体重についてみると、全体では「普通」が38.1%と4割弱だったが、『肥満である(計)』(「肥満である」と「やや肥満である」の合計)は52.1%と、半数を超えた。また、血圧についてみると、全体では「普通」が56.1%と半数を超えており、『高め(計)』(「高め」と「やや高め」の合計)は28.6%と3割弱となった。女性に比べ男性の方が『高め(計)』の割合は高く、特に、男性50代では『高め(計)』(40.0%)が4割という結果となった。
そして、メタボリック・シンドロームについてみると、全体では「メタボリック・シンドロームではない」が60.6%であるものの、「メタボリック・シンドロームである」との回答も25.3%と2割半になった。「メタボリック・シンドロームである」の割合は女性に比べ男性の方が高く、男性40代では31.6%、男性50代では33.6%とどちらも3割強という結果となった。
次に、全回答者(1,000名)に対し、日頃の食事や嗜好品について聞いた。
肉、魚、野菜を日頃、どれくらいの頻度で食べているか聞いたところ、全体では肉、魚は「週に2〜3日程度」がそれぞれ最も多く、肉では43.5%、魚では54.4%となった。野菜では「ほぼ毎日」が最も多く67.4%だった。
肉、魚、野菜を食べている頻度を、“健康状態がよい”層(現在の健康状態で「よい」または「まあよい」との回答者)と“健康状態がよくない”層(現在の健康状態で「あまりよくない」または「よくない」との回答者)に分けてみると、『週2日以上』食べている割合は、肉(健康状態がよい層86.9%、健康状態がよくない層88.6%)と野菜(健康状態がよい層96.7%、健康状態がよくない層95.3%)では健康状態がよい層とよくない層で大きな開きは見られなかったが、魚を食べる頻度では、健康状態がよい層(75.3%)と健康状態がよくない層(65.7%)では9.6ポイントの開きが見られ、“健康状態がよい”層が高くなった。
次に、嗜好品について、お酒(アルコール飲料)を飲む頻度と吸っているタバコの本数を聞いたところ、現在のお酒(アルコール飲料)を飲む頻度は、全体では「ほぼ毎日」22.9%、「週に4〜5日程度」8.3%、「週に2〜3日程度」10.8%、「週に1日程度」9.2%、「それ以下の頻度」26.0%、「全く飲まない」22.8%となった。最近10年間の平均のお酒(アルコール飲料)を飲む頻度と併せてみると、「頻度が増えた」は7.9%、「変わらない」は76.8%、「頻度が減った」は15.3%となり、1割半はお酒(アルコール飲料)を飲む頻度が減っているという結果となった。
吸っているタバコの本数は、全体では「全く吸わない」が68.6%と7割弱であるものの、「1日40本以上」0.9%、「1日20本〜39本程度」9.1%となっており、『1日1箱以上(1箱=20本として)』が10.0%で1割となった。最近10年間の平均の吸っているタバコの本数と併せてみると、「本数が増えた」は2.4%、「変わらない」は78.3%、「本数が減った」は19.3%と、約2割はタバコを吸う本数が減っているという結果となった。
さらに、全回答者(1,000名)に対し、DHAや魚の摂取について聞いた。
DHA(ドコサヘキサエン酸)のイメージを聞いたところ、全体では「血液をサラサラにする」(51.3%)が最も多く、次いで「記憶力の向上」(40.2%)、「生活習慣病の予防」(37.0%)、「老化の抑制」(35.9%)、「コレステロールの低下」(35.4%)、「中性脂肪の低下」(32.4%)、「認知症予防」(25.8%)と続いた。
“DHAを意識して毎日食事している”層では「老化の抑制」(51.1%)、「コレステロールの低下」(44.2%)で“DHAを意識せず毎日食事している”層よりも10ポイント以上高くなった。そして、DHAの摂取について聞いたところ、全体では、“DHAを意識して毎日の食事をしているか”は『あてはまる(計)』(「あてはまる」と「どちらかといえばあてはまる」の合計、以下同様)が19.0%と約2割、“DHA入りの食品を摂取しているか”では『あてはまる(計)』は17.5%、“DHAのサプリメントを摂取しているか”では『あてはまる(計)』は9.0%だった。
次に、魚の摂取について聞いたところ、全体では、“魚を食べると健康になると思うか”は『あてはまる(計)』が91.9%となり、“魚を食べることが不足していると思うか”では『あてはまる(計)』が71.1%、特に40代では75.4%と7割半となった。全体の9割強は魚を食べると健康になると思いつつも、7割強は魚を食べることが不足していると思っている、という結果となった。
さらに、全回答者(1,000名)に対し、健康のために行いたいことについて聞いた。
健康のために行いたいことを聞いたところ、『行いたい(計)』(「行いたい」と「やや行いたい」の合計、以下同様)が最も高くなったのは、ストレスをためないようにする(97.5%)、次いで、野菜を摂取する機会を増やす(96.8%)、睡眠時間を増やす(93.3%)、魚を摂取する機会を増やす(91.8%)、運動量を増やす(91.0%)、DHAを摂取する機会を増やす(88.9%)と続いた。
断酒について、お酒(アルコール飲料)を飲んでいる772名でみると、『行いたい(計)』は37.3%となった。また、禁煙するタバコの販売額の平均額が962.7円、喫煙者の19.1%がいくらになっても禁煙しないという結果だったが、禁煙について、タバコを吸っている314名でみると、『行いたい(計)』は47.8%という結果となった。
次に、自身の健康状態を考え、現実的に怖いと思う病気を聞いたところ、「がん」(78.5%)が最も高く、次いで、「脳卒中」(69.6%)、「心臓病・心筋梗塞」(66.3%)、「認知症」(57.5%)、「糖尿病」(56.3%)が続いた。男女別にみると、女性では「認知症」が64.0%となっており、男性の51.0%と比べ13.0ポイント高く、特に50代女性では68.0%と7割弱が怖いと思う病気と回答した。
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