ケアプラン作成を支援するAI(人工知能)を開発している介護関連ベンチャーの「ウェルモ」(福岡市)は今月末まで、同社が昨年秋から行っている実証実験に参加する居宅介護支援事業所を募集している。実証実験では、アセスメントシートやケアプランの第1、2表など、事業所側が提供したデータを匿名化した上でAIに学ばせ、その後、精度などを検証する。同社では、この結果などを踏まえ、年内の製品化を目指す。
同社のAIのコンセプトは、介護福祉士や看護師、理学療法士など、基礎資格によって異なるケアマネの知識や経験の差をなくすこと。ケアマネが第2表を作成する際、AIは文章を提案したり、必要な知識を教えてくれたりするため、ケアマネは文書作成を通して学習することもできるという。
実証実験は、先端技術の活用を社会課題の解決につなげようと、福岡市などが行っている「実証実験フルサポート事業」の一環で、人口100万人規模の政令市では初となる大規模な取り組みだ。同社では現在、福岡県介護支援専門員協会の協力を得ながら、市内にある約430の事業所に参加を呼び掛けている。
参加資格は、福岡市内に居宅介護支援事業所を持つ法人で、費用はかからない。問い合わせは同社(電話:092・477・7011、電子メール:support@welmo.co.jp)。