訪問介護サービスを提供していないにも関わらず、虚偽の記録で約10万円の介護給付費を不正に受給するなど、介護保険法に違反したとして、兵庫県姫路市は1日、市内にある「青空ケアサービス」が運営する同名の事業所の指定を取り消した。対象は、訪問介護・第一号訪問事業と居宅介護支援。
市によると、同社の訪問介護事業所は2016年6月からの2年間、虚偽の訪問介護サービスの実施記録を作成し、37回にわたって介護給付費を不正に受給。併設する居宅介護支援事業所の管理者兼ケアマネジャーは、サービスが提供されていないことを知っていたが、ケアプランの見直しなどは行わず、訪問介護事業所の不正請求に加担した。
昨年9月に市が実地指導を行ったところ、書類に不審な点があった。その後、市が監査に入った結果、ケアプランに記載されていない日に訪問介護サービスを提供するなど、整合性が取れない記録が見つかった。訪問介護事業所の管理者は、聞き取り調査の際にも虚偽の答弁を行っていた。
市によると、不正受給額に4割の加算金を上乗せした約14万1000円について、同社側は既に市に返還しているという。