携帯電話の契約や使い方でトラブルに巻き込まれ、消費生活センターなどに相談する高齢者が増加している。国民生活センターは、特にスマートフォンを使ったことがない高齢者に対しては、実際に使ってみた上で購入を検討することなどを呼び掛けている。
国民生活センターによると、携帯電話の契約や使用に関するトラブルに巻き込まれたという相談事例は、年間2万件以上寄せられている。特に高齢者からの相談は増え続けている。相談した人が60歳以上の件数は2013年度には3947件だったが、17年度には7399件まで増加した。
高齢者の相談件数の増加は18年度も続いている。8月31日までの相談件数は2706件で、過去最多だった17年度の同じ時期(2679件)と比べても27件多い。
■「スマホの使い方」が高齢者トラブルの背景に?
同センターでは、「高齢者の場合、スマートフォンの基本的な使い方がわからずにトラブルを招き、相談する事例が多い」と分析。「契約前に携帯電話会社などが実施するスマートフォン教室などに参加し、その使い方を体験した上で購入するかどうかを検討してほしい」としている。そのほか同センターでは、トラブルを回避するため、特に次の点を注意するよう呼び掛けている。
●契約内容の中でも特に料金が発生する契約は何かを確認する
●解約時にかかる料金や割引サービスの内容も確認する
●契約後にキャンセル・解約したいと思った場合は、すぐに携帯電話会社に申し出る
●不安に思った場合やトラブルが発生した場合は、早めに消費生活センターに相談する