65歳以上の一人暮らしの男性の3割が、「日頃のちょっとした手助け」が必要な際に頼れる人がいないと考えていることが、「国立社会保障・人口問題研究所」が行った実態調査で分かった。一方、女性は1桁台にとどまり、同じ高齢の一人暮らしでも男女差が見られた。
調査は昨年7月、全国1106地区から無作為に選ばれた300地区を対象に実施。同地区内で暮らす18歳以上の世帯主と同居者合わせて1万9800人から有効回答を得た。有効回答率は75.0%。
「日頃のちょっとした手助け」で頼れる人が「いない」と回答した人の割合は、高齢の独居男性(30.3%)が最も高く、65歳未満の独居男性(22.8%)がこれに続いた。一方、高齢の独居女性は9.1%にとどまり、夫婦のみの世帯では、共に65歳以上は6.9%、どちらかが65歳以上は5.7%だった。高齢の独居男性の15.5%は、「そのことでは人に頼らない」と回答した。
さらに、あいさつ程度の会話や世間話をする頻度を尋ねたところ、高齢の独居男性の15.0%は「2週間に1回以下」と回答し、高齢の独居女性(5.2%)など、他の世帯と比べて高い数字となっている。