9月6日に、神奈川県の施設において、介護ベッド用手すりで外側に開いたグリップの内側に利用者の頭が入り、重傷を負う事故が発生した。それを受けて、消費者庁は、10月1日、介護ベッド用手すりのすき間に頭や首、手足などを挟む事故について注意喚起を促すリリースを発表した。
事故の原因については現在、調査中だが、当該製品は、1992年〜2000年までの間にパラマウントベッド株式会社が製造したもので、グリップ部には縦が約15cm、横が約34cmのすき間がある構造。そのため、同社は不意の動作により頭や首、手足がすき間に入り込むことを防止するため、2001年10月から当該製品のすき間を埋めるためのT字型の簡易部品を無償で配布していた。しかし、事故が発生した施設では同社からの数度の連絡、及び直接の文書の手渡しにもかかわらず、すき間を埋めるための簡易部品の入手をしていなかった。
介護ベッドに関する事故は、、手すりのすき間に頭や首、手足などを挟む事故等が、これまでに計37件(死亡15件、重傷22件)発生している。
日本福祉用具・生活支援用具協会及び医療・介護ベッド安全普及協議会においては介護ベッド用手すり等による事故等についての注意喚起及び安全使用の情報の普及をチラシやホームページ等を使用して両会及び会員事業者共同で実施するとともに、全国の福祉用具貸与事業者、居宅介護支援事業所を通じて利用者に伝達する取組みを行っている。
その一環として、医療・介護ベッド安全普及協議会が作成した注意を促すパンフレット「介護ベッド、ここが危ない!」を、今週の無料書式ダウンロードに収載した。古い型式のベッドをご利用の利用者ご家族に、ぜひ告知していただきたい。
■無料書式ダウンロード
介護ベッドここが危ない!