電気ストーブなどを使う冬は、配線器具が原因の事故が多く発生しているとして、独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)が注意喚起している。
NITEによると、2011年度から2015年度までの5年間に、延長コードやテーブルタップやコンセントなど配線器具の製品事故件数は322件発生しており、火災を伴う事故は197件。事故は1月をはじめ冬季に多く発生しており、その原因には、電気ストーブや電気ケトルなど消費電力が大きめの製品を使用する頻度が高いことなどが考えられるという。
事故は、使用時の不注意によるものも多く、電源コードを繰り返し踏みつける、定格を超えた電気製品を接続する、電源プラグにほこりが付着して発生する「トラッキング現象」が代表的。視覚障害のある高齢者が、テーブルタップのコードを繰り返し踏みつけたことで、コードが断線して発火し、やけどを負った事故もあり、障害をもつ人や高齢者がいる家庭では、家族や介護者がテーブルタップの設置場所に気をつける必要がある。
NITEでは、電気製品を接続する際は、コンセントやテーブルタップに接続可能な消費電力を超えないこと、電気ストーブやエアコンなど消費電力の大きな機器には延長コードなどを使用しないこと、電源プラグはコンセントにしっかりと差し込み、定期的にほこりを取り除くこと、電源コードの改造や不適切な修理は行わないことも呼びかけている。
◎製品評価技術基盤機構 プレスリリース
http://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/press/2016fy/prs170126.html