
夏場に発生のピークを迎える食中毒。
原因となる病原菌の中でも悪名高いのが腸管出血性大腸菌O-157です。感染すると、下痢、激しい腹痛のほか水のような便が続いたり、血便が出て重篤な状態になることも。
「HUS(溶血性尿毒症症候群)」と呼ばれる状態になると、急性腎不全やけいれん、意識障害を起こし死に至る場合もあります。「HUS」を起こしやすいのは4歳以下の子どもと65歳以上の高齢者。介護に携わっている人、特に調理サービスを行っている方は、十分に注意する必要があります。
WHO(世界保健機関)では、菌を「つけない」「やっつける」「増やさない」など、食品の安全について5つのポイントを推奨しています。
1.清潔に保つ(菌をつけない)
調理前、調理中、トイレ後には、必ず手を洗う。
2.生の食材と加熱した食品を分ける
汚染拡大を防ぐために、包丁やまな板などの調理器具を食材ごとに使い分けたり、
よく洗ってから使う。
3.よく加熱する(菌をやっつける)
適切な加熱により、微生物を死滅させることができる。特に、肉、魚介類、卵は
十分な加熱が大切。加熱しても毒素が分解されない菌もあるので、安心は禁物。
スープやカレーなどは、よくかき混ぜると菌の増殖を抑える効果がある。
4.安全な温度に保つ(菌を増やさない)
調理済みの食品は室温に2時間以上放置しない。
調理済みの食品や生鮮食品の保存は、すばやく冷却(5℃以下)する。
5.安全な食材を使う
新鮮な食材を使う。野菜を生で食べるときはよく洗う。
消費期限を過ぎた食品は処分する。




