腸管出血性大腸菌O157が正式名称。 加熱の不十分な食材から感染し、食中毒をおこす。 感染者の便から容易に二次感染が起こる。 また、この菌は大腸の粘膜内に取り込まれたのち、リボゾームを破壊したんぱく質の合成を阻害するベロ毒素を作り出す。たんぱく欠乏状態となった細胞は死滅していくため、感染して2~3日後に血便と激しい腹痛(出血性大腸炎)を引き起こす。血液中にベロ毒素が取り込まれると、血球や腎臓の尿細管細胞を破壊し、溶血性尿毒症症候群(急性腎不全・溶血性貧血)急性脳症なども起こし、生命をも脅かすことがある。