総務省は7月29日、「平成25年 住宅・土地統計調査」を公表した。
統計調査によると、65歳以上の高齢者がいる世帯は2,086万世帯と、主世帯※全体の4割に達していることがわかった。5年前の平成20(2008)年の調査に比べると14.6%の増加である。また、75歳以上の高齢者がいる主世帯は5年前に比べて18%も増加していて、初めて1,000万世帯を超えて1,101万世帯となった。これは、主世帯全体の2割を占めることになり、高齢化が急激に進んでいることがうかがえる。
(画像はクリックすると拡大します/「平成25年住宅・土地統計調査(速報集計)結果の概要」より)
高齢者のいる世帯のうち単身者世帯の増加が特に高くなっていて、5年前と比べると33.5%増(139万世帯)の552万世帯。これは高齢者世帯の26.5%と3割近くを占めており、一人で暮らす高齢者の割合が25年間で2倍に増えていることもわかった。
高齢化に伴い、住居に高齢者等のための設備工事をする住宅も増えている。持ち家に住む世帯で高齢者のいる家庭の20%が工事を実施。その内訳は、「階段や廊下に手すりの設置」が10.4%、「トイレ工事」が9.4%、「浴室工事」が8.0%、「屋内の段差の解消」が3.0%など、いずれも5年前に比べて高い割合になっている。
一人暮らしの高齢者が増える中、子どもが親の近くに住む傾向が進んでいる。高齢単身世帯では5割、高齢者のいる夫婦のみの世帯では6割以上が、「片道1時間未満の場所」に子どもが住居していることがわかった。また、「片道15分未満の場所」に子どもが住む割合は、高齢単身世帯では2.5割、高齢者のいる夫婦のみの世帯では3割を超えていた。なお、子どものいない高齢単身世帯は2.7割、高齢者のいる夫婦のみの世帯は1.1割だった。
※主世帯=1住宅に1世帯が住んでいる場合はその世帯を「主世帯」とし、1住宅に2世帯以上住んでいる場合には,そのうちの主な世帯(家の持ち主や借り主の世帯など)を「主世帯」とし、他の世帯を「同居世帯」とした。
◎総務省統計局ホームページ
http://www.stat.go.jp/index.htm