厚生労働省と経済産業省は、2月3日、「ロボット技術の介護利用における重点分野」を改訂し、新たに1分野(入浴支援)3項目を追加したと発表した。
両省は、2012年11月に「ロボット技術の介護利用における重点分野」を策定し、2013年度から開発支援を行っている。改訂は、内閣府が2013年9月に公表した「介護ロボットに関する特別世論調査」や、ロボット技術の介護利用に関するニーズ調査などに基づくもので、在宅の認知症患者の見守りも項目に加わった。
今回の改定により、2012年11月に策定した4分野5項目と合わせて、5分野8項目が重点分野となる。
今後、経産省は、重点分野のロボット介護機器の開発補助事業に関する公募を3月から開始する予定。 厚労省では、介護現場におけるロボット技術などの実用化が着実に進むよう、2014年度以降も介護ロボットに関する相談窓口の設置や介護現場のニーズとのマッチング支援などの取り組みを行っていく。
重点分野の5分野8項目は以下の通り。
・ロボット技術を用いて介助者のパワーアシストを行う装着型の機器
・ロボット技術を用いて介助者による抱え上げ動作のパワーアシストを行う非装着型の機器
・高齢者などの外出をサポートし、荷物等を安全に運搬できるロボット技術を用いた歩行支援機器
・高齢者などの屋内移動や立ち座りをサポートし、特にトイレへの往復やトイレ内での姿勢保持を支援するロボット技術を用いた歩行支援機器(新)
・排泄物の処理にロボット技術を用いた設置位置の調整可能なトイレ
・介護施設において使用するセンサーや外部通信機能を備えたロボット技術を用いた機器のプラットフォーム
・在宅介護において使用する転倒検知センサーや外部通信機能を備えたロボット技術を用いた機器のプラットフォーム(新)
・ロボット技術を用いて浴槽に出入りする際の一連の動作を支援する機器(新)
*(新)は今回新たに決定した重点項目
◎厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/
◎経済産業省
http://www.meti.go.jp/