
ノロウイルスが猛威をふるっています。
命にかかわる怖い感染症というイメージが浸透していますが、一般的には、さほど重い症状にはならそうです。嘔吐は半日~1日で治まり、下痢が続くのも1~2日程度。39℃くらいの高熱になることもありますが、1日程度で下がります。ただし、抵抗力の弱い高齢者や幼い子どもの場合は要注意!
今回は、ノロウイルスに感染したときのホームケアについてご紹介しましょう。
最も気をつけなればならないことは、嘔吐や下痢による脱水です。脱水予防には糖分と塩分を含んだ経口補水液(白湯1ℓに砂糖40g、塩3gを入れて混ぜれば、家庭でも作れます)が効果的。嘔吐があるときは、一度にたくさん与えると吐いてしまうので、ティースプーンに一杯(約5cc)ずつ1~5分間隔で頻繁に与えるのがコツ。
症状が下痢だけのときは食事をしてもかまいません。下痢を繰り返しても食べたものの半分以上は吸収されるので、体力の回復につながります。下痢は悪いものを排出するための症状ですから、下痢止めは服用しないようにしましょう。出るものは、しっかり出しちゃったほうがいいということですね。
他の家族に感染させないための注意も忘れずに。特に高齢者や幼い子どもには感染させたくありませんから、嘔吐や下痢の後始末には十分に配慮しましょう。
嘔吐や下痢をすると、飛沫が壁や床、衣服に付着し、嘔吐物を拭き取ったつもりでも、乾いた残滓がほこりと一緒に舞い上がったりします。ゴム手袋や使い捨てエプロン、マスクをして掃除や洗濯などをし、患者の衣服、吐いた場所、トイレは、拭くだけでなく漂白剤で殺菌を。そのあとは必ず手洗いをしましょう。
ノロウイルスは一年中発生しますが、増加するのは秋から冬。春の到来は、まだ先です。ノロウイルスやインフルエンザウイルスに負けずに冬を乗り切りましょう。




