高齢者・介護対応食品の製造・販売を手がける日清オイリオグループ株式会社は、要介護者を在宅で介護している家族100人を対象に「乾燥する冬場の介護で心がけていること」について調査を実施し、その結果を公表した。
気象庁天気相談所「東京の乾燥注意報発表日数」によると、過去10年平均で、1月は乾燥注意報が発表される日数が最も多いという。
■乾燥対策の第1位は「水分補給」
「要介護者の乾燥対策で心がけていることは何ですか」という質問に対し、最も多かったのが「水分補給」(44%)。次いで「うがい・手洗い」(18%)、「温度管理」(16%)、「肌の保湿」(10%)だった。
■1日に必要な水分摂取量は?
1日にどのくらいの水分を摂取してもらうようにしているかを尋ねたところ、「800ml以上、1,000ml未満」が38%、「1,000ml以上、1,200ml未満」が16%、「1,200ml以上、1,500ml未満」が5%と、59%の人が「800ml~1,500ml」の範囲内であると回答。生命維持のために要介護者に必要な水分摂取量は約800ml~1,500mlであると言われており、過半数がその水分量を十分に満たしていた。
ただ、「800ml未満」と回答した人も16%に及び、必要な水分摂取量を満たしていない実情も明らかになった。
■体内の水分量2%減で脱水症に
「一般的に、体内の水分量がどの程度減少し始めると脱水症の症状が現われると思いますか」という質問では、「2%」と正しい回答をした人はわずか17%。8割以上が正しく認識していないことがわかった。
ちなみに、2%でのどの乾きが始まり、3%減ると強い渇き、ぼんやりする、食欲不振といった症状が、4%減ると皮膚の紅潮、イライラする、体温上昇、疲労困ぱい、尿量の減少と濃縮、5%減ると頭痛、熱にうだる感じ、8~10%減ると身体動揺、けいれんといった症状が表れると言われている。
■関連記事
・<高齢者の食生活>健康寿命を延ばす「食生活」とは――日清オイリオ
・節電の夏、在宅介護で心配なのは「体温・室温調整」−−日清オイリオグループ調査結果