10月1日、野田内閣は第3次改造内閣を発足させた。閣僚人事では、8人が留任、10人が交代となった。厚生労働省となってからは、初の女性大臣として注目されていた小宮山洋子氏は、第1次、第2次改造内閣で厚生労働大臣を務めたが、今回は留任ならず、新たに三井辨雄氏が新大臣に就任する。
三井辨雄(みついわきお)氏は、北海道札幌市出身の69歳。昭和薬科大学薬学部を卒業しており、薬剤師資格を有する。1975年、三井薬品株式会社を設立し、同社代表取締役に就任。その後医療法人交雄会の理事長に就任し、北海道内に3病院・2介護福祉施設を開設。一貫して地域医療・福祉の経営に携わる。
2000年6月、衆議院議員選挙において北海道比例区で初当選。以来、北海道2区で再選を続け、現在4期目。菅直人内閣(1次・2次)では、国土交通副大臣を務めている。
三井氏は、かつては小沢一郎氏の側近であり、小沢グループの幹部だったが、今年、小沢氏が民主党から離党して結党した「国民の生活が第一」には加わらなかった。また、民主党議員の中では指折りの資産家であり、国会議員の所得・所有財産の番付では上位に名前が掲載される常連でもある。
自ら代表を務める医療法人交雄会グループは、札幌・旭川・壮瞥(そうべつ)で3つの病院、壮瞥・遠軽で介護老人保健施設、診療所の運営の他、札幌と遠軽で認知症高齢者のグループホームを開設。
この他にも、訪問入浴介護、通所介護、訪問看護などの在宅介護事業、医薬品事業、幼稚園運営など、医療・介護・教育分野にわたって地域住民の健康管理と高齢者への生活支援、子育て支援を行っている。