矢野経済研究所では、拡大を続けるメディカル給食・在宅配食サービス市場の動向をリサーチし、主な調査結果を発表した。
メディカル給食、在宅配食サービス、介護食、治療食の市場は、高齢化と生活習慣病の増加を受けて新規参入が活発化し、拡大が続いている。これを受けて同調査では、市場動向を調査するため、給食サービス企業における病院給食(患者給食、職員給食)と老人福祉施設給食(入所者給食、職員給食)、在宅配食サービス企業における介護食、健康食、治療食などの取り扱い動向をリサーチした。さらに、有料老人ホームに入所する高齢者の食事対応状況などについても調査を行なった。
調査結果の概要は下記の通り。
■2010年度のメディカル給食・在宅配食サービスの総市場規模は推計2兆166億円
拡大を続けてきたメディカル給食市場だが、病院給食は、施設数や入院患者数の減少で微減傾向に。一方、老人福祉施設給食は、施設の新設によって市場規模が拡大し続けている。「早い、冷たい、不味い」と言われていた病院・老人福祉施設給食だが、外部委託の進展や提供サービスの質的向上にともない、味のレベルもアップ。このような「食」に対する気配りは、入院患者・入所者のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を考える上でも重要と指摘。
■分野別では老人福祉施設給食の伸びが顕著
2005年度と2010年度のメディカル給食・在宅配食市場規模を分野別で比較すると、老人福祉施設給食の伸びが著しいことがわかった。また、在宅配食サービスの市場構成比は2010年度では2.9%にとどまるが、医療サービスの在宅シフトにともない、今後もっとも伸びが期待されている分野としている。
【資料の概要】
■資料名:「2011年版 メディカル給食、在宅配食、介護食、治療食の市場展望」
■体裁:A4 / 437頁
■資料コード:C53202700
■定価:書籍210,000円(税込)、PDF 210,000円(税込)