新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえ、日本介護支援専門員協会(ケアマネ協会)は、今年4月の介護報酬改定で導入された特例措置の継続を田村憲久厚生労働大臣に要望した。
現在、国は、すべての介護保険サービスの基本報酬を0.1%上乗せする特例措置を講じている。コロナ禍における「かかり増し経費」に配慮した時限措置だが、その期限は今月末となっている。
ケアマネ協会は、新型コロナウイルスの感染者数が高い水準で推移していることから、ケアマネジャーも濃厚接触者や感染者となった要介護者、その家族のもとへ訪問する機会が増えていると指摘。「今後も継続して感染予防に向けた対策のために備品購入や設備の拡充を行う必要」があるにも関わらず、「特に居宅介護支援事業所の経営基盤は他の介護保険サービスに比して弱い状況でもあり、継続した感染予防にかかる経費が負担」になっているとし、特例措置の10月以降の継続を強く要望した。
ケアマネ協会に先立ち、全国介護事業者連盟や全国老人福祉施設協議会、全国老人保健施設協会なども同様の要望書を国に提出している。また、15日の衆院・厚生労働委員会の閉会中審査では、田村厚労大臣が特例措置の継続に前向きな姿勢を示した。