デイの入浴介助加算、ケアマネがプランに位置付けない理由は?

日本介護支援専門員協会(ケアマネ協会)は、2021年度の介護報酬改定で新設されたデイサービスの「入浴介助加算(II)」に関する緊急調査結果を公表した。調査では、同加算をケアプランに位置付けなかった理由として「すべての利用者を一律で加算の対象にしている」や「利用者・家族への説明が不十分」などの声が寄せられた。

「入浴介助加算(II)」については、「ケアマネジャーの理解が十分でないため、加算算定が進まない」と指摘する介護関係者もいる。こうした状況を踏まえケアマネ協会では、現状を把握するためモニター調査を実施した。

■位置付けない理由は「一律算定」や「説明不十分」など
デイサービス事業者から提案があったにもかかわらず「入浴介助加算(II)」をケアプランに位置付けなかったことがあった理由について複数回答で尋ねたところ、「利用者の状態に関わらず全利用者一律に算定しようとしたから」(20.7%)、「利用者や家族への加算算定の説明が十分になされていないから」(17.2%)、「利用者個々の自立支援に向けた計画が作成されていないから」(16.7%)といった結果となった。=グラフ=


「その他」(22.6%)を選んだケアマネからは次のような声が寄せられた。

・通所事業所のほうからうちは算定しませんと言われるケースが多い。
・該当すると思われるケースについて事業所に尋ねたが、実地指導での返戻を嫌って算定しないというケースが複数あった。

■加算算定「デイから提案なし」が半数
「入浴介助加算(II)」のケアプランへの位置づけをデイサービス側から提案されたかどうかを尋ねた質問では、「提案されたことはない」が50.9%で、「提案され必要性について検討した」(46.2%)を上回った。「その他」は2.9%だった。

また、「入浴介助加算(II)」の算定要件やQ&Aを確認しているケアマネは96.1%だった。

■「加算ありきの強引な算定提案」「浴室なしでは理解してもらえない」…
自由記入欄では次のような声が寄せられた。

デイサービスから、自宅では入浴していない利用者について「算定しますから…」と一方的な提案があった。
・加算ありきで強引に算定しようとしてくるデイサービスも少なくない。
要介護5で機械浴対応の利用者について算定するとの話があり、根拠の提示を求めたが十分な説明がなされなかった。
・事業者が一律に算定しようとしたり、本来の意味を考えていなかったりしている場合があるように感じる。
・浴室が無く、入浴できる環境ではない場合でも算定可能としている加算要件を利用者・家族が理解することは難しい。

緊急調査は7月 20 日から30日にかけて、全国の居宅介護支援事業所のケアマネジャーを対象に行われ、613 人から有効回答を得た。

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