経済同友会はこのほど、「人生100年時代」を支える社会保障の在り方に関する提言をまとめた。介護関連では、いわゆる“ケアプラン有料化”の実現や、保険内サービスと保険外サービスを一体的に提供する「混合介護」の推進などを求めている。
提言では、「介護保険におけるケアプランの作成や生活保護制度における医療扶助、地方公共団体による子ども医療費の無償化施策においては、利用者負担がなく、過度な受診を誘発している」と指摘。介護保険や子どもの医療費に関する低所得者対策を行った上で、利用・受診時の窓口負担の徴収を徹底するとともに、「過度な受診の適正化やケアプランの質等に関する利用者ガバナンスを強化すべき」としている。
さらに、ヘルパーが介護保険の生活援助サービスとして調理を行う場合、要介護認定を受けた人の食事しか提供できない点を例に挙げ、「混合介護」の推進も求めた。提言では、「保険内サービスの不適切な利用を認めるべきではない」とした上で、「事業者、利用者双方にとって非効率なことから、規制を柔軟化し、より生産性の高いサービス提供を可能にすべき」としている。