在宅の介護サービス事業所ではノートパソコンが主流となった中、居宅介護支援では、まだ、デスクトップを使う事業所が多い―。そんな実態が国の調査で示された。「介護保険制度の要」であるだけに、フットワークの軽さも求められるケアマネだが、使用している電子端末の“機動性”は決して高くない実情が浮き彫りになった。
調査は今年1月から2月にかけ、全国の5209カ所(居宅介護支援事業所は1231カ所、その他の居宅の介護サービス事業所は3978カ所)の事業所を対象に実施。居宅介護支援事業所446カ所、その他の居宅の介護サービス事業所からは1123カ所から回答を得た。
■「タブレットを使用」は25%程度…
事業所で導入しているICT機器を複数回答で尋ねたところ、居宅介護支援で最も多かったのは、「デスクトップパソコン」の72.5%。次いで多かったのは「ノートパソコン」だったが、その割合は56.7%でしかなかった。「タブレット端末」は25.1%にとどまった一方、「携帯電話」は48.4%となった。
一方、他の居宅の介護サービス事業所の場合、最も多かったのは「ノートパソコン」の75.1%。居宅介護支援に比べると、その割合は18.4ポイントも高かった。「タブレット端末」を使っている事業所の割合は39.6%で、居宅介護支援より14.5ポイント高かった。=グラフ=
■介護ソフトはあっても進まない外部との情報共有
また、情報共有のためのツールとして活用できる介護ソフトを導入している居宅介護支援事業所(463カ所)に対し、サービス利用票での活用状況を尋ねたところ、「法人内での共有のみに利用している」が約5割で最も多かった。一方、「法人内、他法人事業所との共有に利用している」は1割程度。「利用していない」も事業所も3割程度あった。介護ソフトの活用状況については、他の居宅の介護サービス事業所でも同様の結果が出ており、使える介護ソフトはあっても、外部との情報共有は進んでいない現実も改めて示された。
なお、この調査は、国の委託をうけ三菱総合研究所が実施した「介護分野の生産性向上に向けたICT の更なる活用に関する調査研究」の一環として行われた。