ケアマネジャーを配置していなかった時期があったにも関わらず、介護報酬を減算せずに受給したなどとし、札幌市は「丸和きむら」が運営する小規模多機能型居宅介護「小規模多機能パークウェル」の指定を取り消すと発表した。介護保険法に基づく処分で、取り消しは8月1日付。不正受給された介護報酬は約439万円。
札幌市によると、「小規模多機能パークウェル」は2020年9月と10 月、ケアマネを配置していなかったにも関わらず、必要な減算を行わずに報酬を受給した。
また、17年4月から12 月と、18年5月から20年5月、20年7月から11 月にかけては、要件を満たしていないにも関わらず「総合マネジメント体制強化加算」を算定し、介護報酬を不正に受給した。同加算では、利用者の状態や環境の変化に応じ、ケアマネや看護師、介護職員らが共同で小規模多機能型居宅介護計画の見直しを随時、行わなければならない。しかし、「小規模多機能パークウェル」では、こうした見直しを行っていなかった。小規模多機能型居宅介護計画が存在していなかったケースもあったという。
札幌市は今後、加算額も加えた約614 万円の返還を「丸和きむら」に求める。