2020年度1年間の生活保護申請件数が計22万8081件(速報値)に上り、前年度から5039件(2・3%)増えたことが2日、厚生労働省の集計で分かった。新型コロナウイルスの感染拡大が長引き、雇用情勢が悪化したことが影響した。上昇に転じるのは、リーマン・ショック後の09年度に過去最多の34万9223件となって以来11年ぶり。
長らく減少傾向が続き、19年度は22万3042件だったが、20年春に新型コロナの緊急事態宣言が初めて発令され、同年4月の申請件数は前年同月比24・9%増と大幅に増えた。
厚労省は同日、今年3月の生活保護申請件数も発表。2万2839件となり、前年同月と比べて8・6%増えた。前年同月からの増加は7カ月連続となり、増加幅をみると昨年9月は1・7%だったが、月ごとに少しずつ大きくなっている。
母子世帯や障害者世帯などを除く64歳以下の現役世代の受給世帯数は24万7682世帯となり、前年同月と比べて2・7%増。現役世代はコロナの感染拡大前は減少傾向だったが、雇用情勢の悪化で昨年3月の24万1161世帯から12カ月連続の増加となっている。
65歳以上の高齢者がいる受給世帯は91万1167世帯で過去最多を更新し、このうち92・0%が単身世帯だった。
生活保護を3月から受け始めた世帯は2万336世帯で、前年同月比8・7%増えた。4月以降の申請件数は3度目の緊急事態宣言の影響が反映され始めるため、厚労省の担当者は「今後の動向を注視する必要がある」と述べた。