田村憲久厚生労働大臣は2日、介護の事業者団体や職能団体などに向け、お詫びのメッセージを送った。コロナ禍で感染症対策の徹底が求められる中、同省老健局の職員が大人数で深夜まで会食していたことを受けた対応で、大臣からこうしたメッセージが出されるのは極めて異例。
田村大臣は、介護保険を担当し、介護事業所へ感染防止対策の徹底を依頼している老健局の職員が、大人数で会食を行った点について「あってはならないこと」「国民の皆様からの信用を失墜するもの」と厳しく指弾。その上で、「国民の皆様、とりわけ、介護事業所で日々ご苦労されている皆様に対し、深くお詫び申し上げます」と謝罪した。
老人保健課の職員23人は、東京都の営業時短要請が続いていた3月24日、送別会の趣旨で会食。会食は深夜まで営業している店を選び、行われていたとされる。
事態を重く見た厚労省は3月30日、同課の真鍋馨老人保健課長を減給10分の1(1カ月)の懲戒処分とした上で、官房付に異動させた。また、残る22人のうち14人を訓告、5人を注意・指導とした。自治体からの研修生3人への処分はなかった。
田村厚労大臣は、閣僚給与2カ月分を自主返納。樽見英樹事務次官は厳重注意、土生栄二老健局長は訓告処分となった。