働きながら家族の介護をする人が増えていることなどから、厚生労働省は、職場における仕事と介護の両立支援制度やその実態を学ぶことができるよう、今年度中にケアマネジャー向けの研修カリキュラムを作成する。秋にも具体案をまとめ、現場のケアマネの意見を踏まえ、最終的なカリキュラムを策定する方針。
政府が昨年6月に閣議決定した規制改革実施計画では、「介護離職ゼロ」に向けた対策の強化の一環として、「ケアマネジャーが、就労している家族の勤務実態も踏まえてケアプランを作成できるよう、セミナーの開催やその受講を評価する仕組みを通じて、ケアマネジャーへの情報提供や支援を行う」ことが盛り込まれ、厚労省に対して今年度中の実施を求めている。
同省は今年度の当初予算で、仕事と家庭の両立支援を推進するための事業費として164億円を計上。現在、外部委託した民間シンクタンクが、カリキュラム案の作成と就労する家族介護者の実態調査を行っており、同省では年内に、カリキュラム案を使った研修会を試行的に開く予定だ。
「セミナーの開催やその受講を評価する仕組み」の具体的な内容について、同省の担当者は「今後の検討課題」としている。