小規模事業者の淘汰相次ぐ、介護の倒産が過去最多―商工リサーチ

訪問介護事業所や有料老人ホームなど、「老人福祉介護事業」の2019年の倒産件数は、過去最多を記録した2017年と同じ111件だったことが、東京商工リサーチ(東京都千代田区)の調査でわかった。全体の7割近くは職員数が「5人未満」と、小規模な事業者の淘汰が鮮明となっており、同社では「しばらく倒産は高水準をたどる可能性が高い」としている。

19年(1~12月)の「老人福祉介護事業」(※編注)の倒産件数(負債1000万円以上)は、前年より5件多い111件。このうち最も多かったのは、「訪問介護事業」の58件で、前年から13件増となった=グラフ=。


※編注 有料老人ホーム、通所・短期入所介護事業、訪問介護事業などを含む

同社によると、「ホームヘルパーなどの人手不足に加え、大手の進出と新規参入組との競合から、小・零細規模の事業者の淘汰が相次いでいる」という。

全体の負債総額は161億6800万円で、前年からほぼ倍増した=表=。負債10億円以上の大型倒産が3件発生し、特に、53億8600万円の負債となった有料老人ホーム経営の「未来設計」(東京都中央区、民事再生)が押し上げた。一方、負債1億円未満は全体の8割超に上り、小規模な事業者が目立つ。


設立期間別では、「設立5年未満」(35件)が全体の3割超を占め、職員数別では、「5人未満」(74件)が全体の7割近くに上った。さらに、約9割は「資本金1千万円未満」(個人企業など含む)で、資本力の乏しい小規模な事業者の淘汰が鮮明となっている。都道府県別では、大阪が24件でトップだった。

昨年10月には、ベテランの介護職員の賃上げを目的とした「介護職員等特定処遇改善加算」が創設されたが、同社の担当者は「加算によって、他の事業所の給与や福利厚生などが“見える化”された結果、これまで以上に人材を確保できる事業所と確保が難しい事業所との格差が広がることも懸念される」としている。

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