歯に衣着せぬ物言いで知られる日本慢性期医療協会の武久洋三会長は12日の社会保障審議会介護給付費分科会で、主任ケアマネジャーの研修の質を問題視した自身の発言について、「この前の会で『主任ケアマネは優秀か』というような変なことを言って、大変申し訳ない」と謝罪した。
武久会長が謝罪した12日の分科会
先月15日の分科会で武久会長は、主任ケアマネの管理者要件に絡み、「主任ケアマネがいない事業所をゆくゆくは認めないということは、大前提として、主任ケアマネが優秀でなければいけない」と指摘。その上で「主任ケアマネがいないと居宅が開けない時代がもうすぐそこへ来ているのに、ただ(研修に)行って、眠っていたらオーケーというのはちょっとまずいと思う」などと発言し、「修了テスト」の実施を提案していた。
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ところが、12日の分科会では一転、「考えてみれば、医師の中にも僕みたいなろくでもない者もいるし、それぞれの資格者がみんな優秀かというと、そんなことはない。ケアマネジャーの試験の合格率も非常に下がってきている中で合格しているということは、ある一定以上の知識があるということだ」と主張した。
その上で、「主任ケアマネが適切かどうかというのは、各職種においても多少のばらつきがあるから、研修を受けた後で、いわゆる『修了テスト』をするといっても、そこはなかなか難しいと思う。自然に現場の中で徐々に評価され、選ばれた人が、主任ケアマネの講習に行っていると仮定していいのではないか」などと指摘し、「修了テスト」の実施を求めた自身の発言を撤回した。